【考察】五奉行の年収を現代に置き換えると?

五奉行 安土桃山時代
五奉行

豊臣政権下の「五奉行」――石田三成・前田玄以・増田長盛・長束正家・浅野長政――それぞれの年収(=収入)を、石高制に基づいて現代換算したかたちでご提示します。

✅ そもそも「年収=石高 × 米価 × 換金率」で概算可能

江戸時代の大名・武士の年収は、基本的に「石高(こくだか)」によって表されました。

  • 1石(こく)=米150kg前後
  • 戦国末期〜江戸初期の米価:**1石 ≒ 1両(約10万円)**で換算可能
  • 石高のうち、4割〜5割が実収入とされる(年貢収入の現実的可処分所得)

📊 五奉行それぞれの石高と想定年収

奉行名石高現代換算(年収)補足
石田三成19万4,000石約10億〜12億円佐和山城主。五奉行の中で群を抜く大大名
浅野長政5万7,000石約3億〜3.5億円初期の政権中枢だが、のちに五大老待遇へ昇格
長束正家5万5,000石約3億円検地・財務官僚のトップ。実務の要
増田長盛5万石約2.5億〜3億円官僚派で、文治行政に長けた実務型
前田玄以3万8,000石約2億円弱元・僧侶。京畿支配や仏教政策に尽力

💡 解説と換算根拠

換算前提(控えめに設定):

  • 1石 ≒ 1両(当時の銀換算で10万円相当)
  • 実収入としての「年貢率・換金可能分」=石高の50%と仮定
  • 年収 = 石高 × 0.5 × 10万円

例)石田三成:19万4,000石 × 0.5 × 10万円 = 9億7,000万円

(これに加え、別途恩賞や関所収入などがあればさらに上乗せ)

🧠 補足:現代の年収と比べると…

  • 2万石:都道府県知事や財閥系重役クラス(年収1億円前後)
  • 5万石以上:上場企業の会長クラス
  • 10万石以上:財務官僚+財閥トップ+軍総司令官を兼ねたような存在

つまり、石田三成は「国家官房長官+大蔵大臣+現場将軍」的なポジションで、財力も実権も極めて強かったのです。

✅ まとめ(再掲)

奉行名石高年収換算(概算)
石田三成19.4万石約10億〜12億円
浅野長政5.7万石約3〜3.5億円
長束正家5.5万石約3億円
増田長盛5万石約2.5〜3億円
前田玄以3.8万石約1.8〜2億円

感想

みんな高給取りのトップエリートですね。

頑張ってこれだけ給料がもらえる人間に上り詰めたにもかかわらず、石田三成、長束正家、増田長盛の3人が命も財産も失ったことが悲しいですね。


(※当ブログ【歴史ファンの玄関:れふかん】は、他では味わえない、独自の考察を持ち味としています)

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