高杉晋作の妻・雅子の“悲しき真実”! 風雲児の陰で耐え忍んだ結婚生活と、明かされなかった“秘められた思い”

高杉晋作イラスト 高杉晋作
高杉晋作

【特集】「晋作の心に咲いたひと輪の花」──知られざる高杉晋作の妻・雅子という存在とは?

高杉晋作
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維新の風雲児、高杉晋作(1839–1867)。奇兵隊の創設、攘夷か開国か揺れる時代の中での政治的かけひき、数々の逸話が今も多くの歴史ファンを惹きつけてやまないが、彼の“私生活”について語られることは、意外に少ない。

とりわけ、正妻・雅子(まさこ)の存在は、しばしば脚光の陰に追いやられてきた。しかし、今改めて彼女を知ることは、「高杉晋作という男」の本質に一歩近づく鍵となるかもしれない。

■藩命で結ばれた婚姻、それでも芽生えた絆

高杉晋作カラー写真
高杉晋作

雅子は、長州藩士・井上平右衛門の娘として生まれた。教養に優れ、礼儀作法をわきまえた“士族の鑑”のような女性だった。雅子は当時萩城下一の美人としても知られていた。

1858年、高杉が20歳、雅子が16歳のとき、晋作と雅子は藩命による政略結婚のような形で結ばれた。

だが、当時の晋作はというと、「狂気」とも評される自由奔放な気質の持ち主。結婚後も攘夷運動に奔走し、奇兵隊を結成したり、下関戦争後に出奔したりと、家庭に落ち着く気配はほとんどなかった。

にもかかわらず、雅子は決して彼を責めなかったという。家を守り、晋作の母・満子とも円満な関係を築き、沈黙の中に強さを宿す女性だった。

岩手県在住の歴史研究家、岡田誠さんは言う。

「雅子が家を守っているからこそ、晋作は家のことを気にせずに済み、心置きなく存分に数々の大仕事に打ち込めたのでしょう」

■遊女・おうのとの関係と、妻の“静かな強さ”

高杉晋作
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晋作といえば、下関の芸者・おうのとの関係が有名である。体調を崩して帰藩した際には、彼女がつきっきりで看病したとされる逸話も残っている。

当然ながら、この関係は正妻・雅子の耳にも入っていたはずだ。しかし、雅子が感情を表に出した記録は、今のところ一切ない。怒ることも、嘆くこともなく、ただじっと家を守り続けた。

長州藩研究者で評論家の杉原慎一氏は、こう語る。

「多くの女性が嫉妬や怒りに身を任せたであろう状況で、雅子は沈黙と献身を選びました。それは“士の妻”としての誇りと覚悟に他なりません。高杉晋作という奔放な男を、最も深く理解していたのは、実は彼女だったのかもしれません」

■晋作の死後、32年の沈黙を貫いた

高杉晋作
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1867年、晋作が肺結核により27歳で急逝すると、まだ23歳と若かった雅子はしかし、その後も一切再婚せず、晋作の菩提を弔いながら生涯を閉じた。享年は59歳だった。

ある下関の晋作ファンはこう語る。

「雅子さんは晋作亡き後も、彼の母や家族に仕え続けました。現代でいえば“家族ごと背負った未亡人”。それって想像以上に過酷な生き方ですよ。でも彼女は、何ひとつ愚痴らなかったそうです」

奇兵隊の勇ましいエピソードの裏には、こうした“家庭の砦”が存在していた。高杉晋作という爆弾のような人物を、沈黙と忍耐で受け止めた妻・雅子。彼女の存在を忘れては、高杉晋作という人間の本当の姿には近づけないのかもしれない。

■歴史ファンの声:「雅子こそ、影の維新の母」

歴史ファンの間で最近、「高杉雅子再評価」の動きが見られる。

横浜在住の歴史ファンの女性はこう投稿している。

「晋作は確かにかっこいい。でも、あれだけのことをして生き抜いたのは、家を守った雅子さんのおかげかなと思う。維新の男たちは、影の女性たちに支えられていた部分もありそう、ってかあるでしょ」

また、萩在住の別の女性からはこんな声があった。

「高杉晋作の妻を務めた雅子のメンタルは強靭すぎる。現代なら雅子はメンタル系YouTuberになってるレベルで“耐える力”がすごい」

また、福岡県在住の元高校教諭という男性はこう語っていた。

「人生で成功したい未婚の男性は、今すぐ雅子のような人を妻にもらい支えてもらえばいい。そうすれば成功者になれるだろう。逆に、この先幸せな人生を送りたい未婚の女性は、もし晋作のような男と出会う機会があっても断じて結婚してはいけないよ。結婚すれば雅子のように苦労することになるからね。晋作は雅子に感謝しないといけないね」


明かされぬ“秘められた思い” 雅子の人生が問いかけるもの

雅子は、晋作の死後、二度と再婚することなく、高杉家の家を守り、息子・東一を育て上げました。東一は後に外交官として活躍し、晋作の志を継ぐかのように日本の近代化に貢献します。雅子の存在があったからこそ、晋作の血筋と家名が後世に伝えられたと言えるでしょう。

しかし、歴史の表舞台で語られることの少ない雅子の人生は、私たちに多くのことを問いかけます。彼女が夫への愛をどのように育み、また、その死をどう受け入れたのか。若くして未亡人となり、幼い子を抱えながら、どのような苦悩を抱えていたのか。そして、彼女自身の人生の夢や喜びは、どこにあったのか。

歴史ファンの『晋作に恋する乙女』さん(20代・女性)は、雅子の人生に深く感情移入します。

「晋作の生き様は本当にカッコいいですが、雅子さんの人生はもっと切ない。彼女の本当の気持ちは、誰にも分からなかったのかもしれません。でも、彼女が息子を立派に育て上げたことが、何よりも晋作への愛と、日本の未来への希望だったのだと思います。」

高杉晋作という光輝く星の陰で、静かに、しかし強く生き抜いた妻・雅子。彼女の生涯は、激動の時代を生きた女性たちの知られざる苦悩と、それでもなお未来へと繋ごうとした秘められた思いを、私たちに語りかけているのかもしれません。

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